筏下り もう一つのステージ

大スケールの運搬作業 豪快な筏下りが終了。
「あ~~、楽しかった~~」としばし余韻に浸った後、次に飛び出す言葉は・・・。
「さ、終わったし。帰ろ」。
そんな行動になっていませんか。

もしそこで帰路についているアナタ。
いやいやいや、実はこの後に待つ、大スケールのドラマを見逃しているってこと知ってました?

それは午後の便、みなさんが筏から降りた後に。
“鳥”だ、“飛行機”だ、いや空飛ぶ“イカダ” そんな驚きとともにはじまるもう一つのクライマックス。
このページでもその一部をご紹介しておきましょう。

急流の北山川をステージに行なわれる「観光筏下り」。
川の流れに身をまかせ・・・。
スタートからゴールまでを川の流れと筏師の櫂さばきだけで進んできた巨大な筏は、当然のごとく、反対に折り返し運転なんて訳にはいきません。

みなさんが筏を降りた後、この巨大な筏たちをスタート地点に戻さなくてはいけないのです。
かといって単に川を逆流にそって何かで引っ張れるほどの緩やかな流れでもなく・・・。
ならばどうやって・・・。
それがみなさんにぜひ観ていただきたい大スケールの運搬作業。
「えぇ~~そんなことまでして運んでるの?」と思える一大作業が目の前に繰り広げられます。

 

ゴール地点に浮かぶいくつもの筏

ゴール地点に浮かぶいくつもの筏。
まずは、各筏をつなぐパーツを取り外し、その後何やらフックみたいなものを筏の四方にとりつけスタッフが合図。

すると、大きな機械音とともにクレーンが動き始め、重さ1tもある筏が徐々に持ち上がりはじめ、そして筏が宙に浮いたと思ったら、スタッフが待つポイントへと大移動を開始。
その様子といえば・・・。
思わず歓声をあげたくなるほどの迫力のシーンが目の前に繰り広げられていきます。

運ばれた筏はスタッフの手でキレイに並べられ、今度はトラックに積み込み。
何度も往復しながらスタート地点のある川岸の上、筏の保管所へと戻されいったん作業は終了。

 

空飛ぶ「イカダ」 これで終わりかと思いきや・・・。
スタッフは次の日の早朝よりこの場所に集まり、今度は引き上げた筏をクレーンを使い、川の方へ・・・。
同じく空飛ぶ筏を確認しながら、スタート地点へと戻されていくのです。

 

どうです?この作業の流れ。
筏の運行には、これだけの人が動員され、これだけ時間が費やされ・・・。
裏のステージを知れば知るほどに、筏下りの価値が増し、筏師の情熱が伝わってくるようではありませんか。

地域の誇りにして、地域の伝統。
一つの観光素材としてだけではなく、この伝統を守るため、多くの地域の力が結集したこの筏下りの保存のため、ぜひみなさんのご支援と応援をいただきたいと思っています。